人生はゲストハウス
昨日も激しい春の嵐で、一晩中強い風と雨がごうごう部屋の壁を打ち付けていた。時々強風がやってくると微かに揺れる。大丈夫かなーこの家、でも雨漏りしないからインドの家より立派かも。
昼過ぎに母屋の玄関を開けると、見知らぬ靴が置いてあった。誰か来客がいるらしい。台所で女性の方が片付けものをしていた。引っ越しするので要らない調味料などを持って来たという。コーヒーを淹れてシュークリームをご馳走になり、しばし歓談。日本で暮らしているのに、予想外に出会いが起こるのは、まるで旅の続きのようだ。
先日は本当に家がない、という男性が泊まりに来た。ずっと友人の家などを転々としているとか。何故そうなったかは聞けなかった。一度偶然知り合った人に、使っていない部屋に好きに泊まっていいと鍵を渡された。でも、しばらくすると居心地が悪くなって出てしまったという。根っからのジプシー気質の人っているんだな、と思いつつ。あ、人のこと言えないじゃん私、とちょっとドキドキした。
母屋の扉を開くたびに、誰がいるか全く予想がつかないという、スリリングさを味わう。そしてルーミーの「ゲストハウス」という詩を思い出す。
それはこんな詩だ。
「ゲストハウス」
人間という存在は、みなゲストハウス
毎朝、新しい客がやって来る
喜び、憂鬱、卑しさ、そして一瞬の気づきも
思いがけない訪問者としてやって来る
訪れるものすべてを歓迎し、もてなしなさい
たとえ、それが悲しみの一団だとしても
できるかぎり立派なもてなしをしなさい
たとえ、それが家具のない家を荒々しく駆け抜けたとしても
もしかすると訪問者は、あなたの気分を一新し
新しい喜びが入って来られるようにしているのかもしれない
暗い気持ちや、ごまかし、ときには悪意がやって来ても
扉のところで笑いながら出迎え、中へと招き入れなさい
どんなものがやって来ても、感謝しなさい
どれも、はるか彼方から案内人として
あなたの人生へと、送られてきたのだから
この詩は「人生という名の手紙」という本に掲載されて有名になったらしい。英訳の解釈については賛否両論あるようだが、それでもとても心に刺さる内容だ。
私たちの心はまさに大きなスペース、それを開かれたゲストハウスのように生きるのか、閉ざされた小さな牢屋のごとく生きるのか、開くのも閉ざすのも、選択するのは自分自身なのだ。玄関を開けて見知らぬ靴を見るたびに「さあ、どうする?」と神様から球を投げかけられているように感じる。
明日は誰が来るのかな。
瞑想やヨガ、インド占星術、創作活動、日々の暮らしや旅など、色々綴っております。基本的に長文です。
by Yuriko
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