サンタクロースのようなおじさん 前編

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私は面白い人に出会う才能は、結構ある方だと思う。そして、そしてそんな注目すべき人々と出会った時、魂の底から愉快で嬉しくなる。今日もそんな不思議な出会いの話。


先日とあるセミナーのお誘いいただき出かけた。そこでたまたま隣に座った男性がKさんであった。


ちょうどその日、私はかなりささくれていて、疲れて落ち込んでいた。インドから帰ってきて先行きが見えなかったし、手術も控えていて、自分の体が、確実老いに向かっていくのだという不安もあった。人生行き当たりバッタリで、好き勝手にしていたツケが回ってきた。好きな事をして、直感に従っていれば、全てがうまくいくなんて、嘘っぱちだったなー。と自分の人生を、荒んだ心で冷たくあざ笑っていたのだった。


セミナーの内容は詳しくは差し控えるけれど、その日行ったワークの一つで、お互いがそれぞれ瞑想のスペースに入り、そこから相手を感じてみるというものがあった。隣の人と向き合って見つめ合い、エゴを超えた場所で繋がって行く。ワークの後、シェアをするとKさんに「アメリカインディアンの姿が見えましたよ。」といわれた。

私は驚いた。というのもここ数日、瞑想中にアメリカインディアンの女性のヴィジョンが良く浮かんできていたからだ。私は新大陸には足を踏み入れた事がないので、意外な気持ちでいたのだ。


セミナーの後半、講師の方が「自分の人生で今こんなはずじゃなかった。」と思うことがあったら、書いてください。とおしゃったので、私はいち早くそれを書きなぐり、顔を上げた。講師の方が「早いですね、何て書いたのですか?」と聞くので「この年になって、こんなに何もかも失うなんて、思ってもみませんでした。」と投げやりにお答えると、彼女は大声で笑った。

「今日この席順になったのは、偶然じゃありませんね!あなたの隣に今あなたが必要としている人が座っています。良かったら後でゆっくりお話ししてみて下さい。」と言ったのだった。


そこで終了後、隣に座っていたKさんとお茶をすることにした。Kさんは60歳とのことだが、今まで二回億万長者になり、二回ホームレスになったという。そして今は2回目のホームレス中だが、再び人生に新しい流れがやってきている最中なのだとか。そして話すにつれ、沢山のシンクロニシティがあることに驚いた。まず彼はクリスチャンでありながら、同時に瞑想のプラクティスしているという共通点があった。日本人でその両方をやってる人がそもそも多くはないだろうに、たまたま隣に座ったというのも奇遇だが、なんと彼は私が以前住んでいたマンションのすぐ隣に建つ、マダレナカノッサというカトリック系の幼稚園の出身だった。


私の家族はキリスト教徒で、私自身は特に熱心ではないけれど、(むしろ若い頃はそれに反抗していた。) 母が亡くなってからというのも、折々にキリスト教のコネクションを感じるようになった。母が亡くなった直後にたまたま越したのが、マダレナカノッサ幼稚園の隣のマンションだった。

大家さんは熱心なクリスチャンだった。彼女は母にとても雰囲気が似た人で、早朝いつも幼稚園の奥にある修道院にお祈りに行っていた。(よく誘われたけど、結局一緒にお祈りに行くことはなかった。)そしてそこに住んでいる時に、ヨガの先生である、ジョシーとも出会った。彼もインド人だったけど、ケーララのカトリック教徒だった。


インドに行ってる間も、教会や修道院には何かと縁があったし、思いがけず深いメッセージをそこで受け取ることも度々起こった。


まあ、とにかく、あの幼稚園の隣の部屋に住んでいる時に、震災が起こり、人生観が変わり、ヨガを始め、離婚をし、インドに通うようになった。私にとって忘れ難い因縁の場所であったが、まさかそこで繋がったとは!それだけじゃない、他にも色々シンクロがあったのだが、そこら辺は割愛。


Kさんはもう長いこと、山谷にあるマザーテレサの「神の愛の宣教教会」で炊き出しのボランティアに参加していて、その後三河島にあるタイの仏教瞑想センターで瞑想するのが習わしになっているという。ぜひ一度来てみたらどうかと誘われた。さすがに私もこのシンクロ具合にただならぬものを感じたので、早速先週の土曜日に参加してみることにしたのだった。


9時に教会で待ち合わせをし、たどり着くとちょうどカレーを作り終わりお弁当にする作業の前のティータイムだった。10人前後の人達が集まっている。軽く挨拶して席に着くが、教会コミュニティー独特の雰囲気。何もかも、子供時代から馴染んでた空気そのままで、そのデジャヴ感に軽くめまいがしそうになる。

聞けばここにはインド人二人、韓国人二人の4人の修道士が生活しているという。

小さな礼拝堂にも案内してもらうが、ここもジョシーが住んでいる、カンニャクマリの修道院を彷彿とさせる。またこんな所に連れてこられちゃったのねーという気分。


様々な国の人がボランティアに来ていた。中国人が結構多い。上野にカトリック教会があるから、そこの人達がよくやってくるのだとか。作ったお弁当を容器に詰めて、ゴムをかけ、スプーンを挟む。250個くらいのお弁当を作る。「今日は月初だから人は少ない。お給料が出たり、生活保護の支給があるからね。月末になると、みんなお金がなくなるから増えるんだ。」


お弁当を配る前に皆で賛美歌を歌い祈る。それから自転車で隅田川沿いの白髭橋へと向かう。すでに沢山のおじさんたちが並んでいる。韓国人の修道士に、皆に挨拶しに行こうと言われる。最後尾まで歩きながら「おはようございます」と声をかけていく。ほとんど男性で女性はいない。


それからカレーを配り始める。ボランティアは結構いるので、あっという間に配り終わる。奉仕というよりはむしろ、「与える」ことをさせていただく場、という印象だ。


「人生を良く変えたいと思うなら、まず与えなさい。小さなことでもいいんだ。大抵の人は、余裕ができたら人に寄付しようなんて考えるけど、そうじゃない。」とKさんは言う。

「あのおじさんたちはホームレスなのですか?」

「いや、大抵はこの辺の簡易宿泊所に住んでるよ。僕も一年くらい住んでいた事がある。人間の住むとこじゃないよね。」

「この自転車も、僕がちょっとづつ寄付したんだよ。」


教会に戻って自転車を置く。教会でお昼を食べていきなさいと勧められたが、Kさんが最高のタイレストランがあるからそっちへ行こう、と言うので、ささっとお暇し次の目的地、タイの仏教瞑想センターへ。


という事で、続きは次回!








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by umiyuri21 | 2018-06-06 18:24 | ヨガ


旅とヨガとイラストレーション。世界と身体と脳内をめぐる旅。


by 若山ゆりこ

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